手賀社長 過去インタビューの一部

―「京都漬物香房てが」の主人である手賀清一は漬物の未来を考え、創作漬物に早期に取り組み『京都府の現代の名工』を受賞した創作漬物の第一人者―

このように言われることが多くなってきました。

 

私は、伝統的な作り方を大事にし「昔ながら」を大事にした東寺漬や、「酸っぱい」と感じられる千枚漬に甘酒を使い食べやすくするなど、京漬物の伝統を大事にしながら、今までの「当たり前」を常に見直し、時代に合わせた食べやすいお漬物や食べ方を常に試行錯誤し提案し続けてきました。その結果、「京都府の現代の名工」となったことから授与当時は珍しいことをし続けていたようです。

 

今も毎日、お野菜を見て自らチェックし、お漬物を創り、毎日のように社内に創作の提案や食べ方について自分より若い人に意見を聞く。誰も考えたことのない凍らせたお漬物をヒットさせたり、直接お客様にお漬物を運んだり、営業に行きます。

また、毎月一度開催される東寺の弘法市には私が店頭で販売をすることで、常にお客様の声を聞き、時代の変化を常に肌で感じる努力を欠かさないようにしています。

 

 

「なぜそこまでするのか」と皆様に聞かれます

 

当たり前のことで少し恥ずかしいですが、料理人の方、パティシエの方、洋服を作る方、医療の分野でも、学問の専門家の方も、常に新しい商品や研究を繰り返しています。伝統のあるものだからといって何もやらない時代はとっくに終わったと思っています。

 

伝統を大事にする京都にお店を構えるからこそ、新しいことをして若い方にお漬物の良さを再認識してもらえればお漬物業界全体が潤って良い循環になるのではないかと私は考えています。

 

何より若い方にはまだ負けていられませんから。笑